2026/10/08
「最近、ご飯を残すようになった」「前より食べる量が減った気がする」。シニア犬の食欲低下は、こうした小さな変化から気づくことが多いものです。
年齢のせいかな、と思いたくなりますが、シニア犬の食欲低下には、歯や口のトラブル、体の痛み、胃腸の不調、内臓の病気などが関わっていることもあります。年齢だけで判断せず、原因を考えることが大切です。
この記事では、シニア犬がご飯を食べないときに考えられる原因、「食べたくない」と「食べたいのに食べられない」の見分け方、動物病院へ早めに相談したいサインを順にまとめました。
シニア犬の食欲低下は「年齢のせい」と決めつけない
シニア期になると運動量や代謝が変わり、必要なカロリーが少しずつ減ることはあります。ただし、それは体重や元気を保ったまま、食事量がゆっくり変わっていく場合の話です。
次のような変化は、年齢による変化とは分けて考えましょう。
- 食べる量が急に減った
- 大好きだったものまで食べなくなった
- 食べたそうなのに、口に入れてやめてしまう
- 食欲以外にも、元気・水を飲む量・うんちなどに変化がある
- 体重が減ってきた
「シニア犬だから食べないのは普通」と考えて様子を見ているうちに、治療できる病気の発見が遅れてしまうこともあります。
「食べたくない」のか「食べたいのに食べられない」のか
老犬の食欲がないとき、まず見ておきたいのが食べようとする気持ちがあるかどうかです。原因を考える手がかりになり、獣医師に伝えるときにも役立ちます。
| 様子 | 考えられること |
|---|---|
| ご飯に興味を示さない、匂いをかいでも離れる | 本当に食欲が落ちている(体調不良、内臓の病気、吐き気、ストレスなど) |
| ご飯に近づくが食べない、口に入れて落とす | 食べたいのに食べられない(歯や口の痛み、噛む・飲み込む力の低下など) |
| 硬いものだけ残す、片側だけで噛む | 歯や歯ぐきのトラブルの可能性 |
| 器の前まで来るのを嫌がる、食べる姿勢がつらそう | 首・足腰など体の痛みの可能性 |
どちらのケースでも、原因を家庭で特定することはできません。「どんな様子だったか」を記録して、動物病院で伝えるための材料にしましょう。
シニア犬がご飯を食べないときに考えられる原因
原因はひとつとは限らず、いくつかが重なっていることもあります。代表的なものを整理しておきます。
歯や口の中のトラブル
シニア犬に多いのが、歯周病(歯ぐきや歯を支える組織の炎症)や、歯のぐらつき・折れなどです。口の中が痛いと、食べたくても噛めなくなります。
口臭が強くなった、よだれが増えた、口元を触られるのを嫌がる、といった変化がヒントになります。
胃腸など消化器の不調
吐き気や胃腸の不調があると、食べる気が起きなくなることがあります。嘔吐・下痢・便秘のほか、お腹を気にする、背中を丸めてじっとしているといったしぐさにも注意しましょう。
関節や体の痛み
関節や腰に痛みがあると、器のところまで歩く、頭を下げる、といった動作がつらくなります。食欲そのものはあっても、食事が進まない原因になります。
嗅覚・味覚の変化
犬は匂いで「おいしそう」と感じるといわれています。年齢とともに嗅覚が鈍くなると、フードへの興味が薄れることがあります。ただし、これも他の原因がないかを確かめたうえで考えたいポイントです。
ストレスや環境の変化
引っ越し、家族構成の変化、来客、暑さ・寒さなどが食欲に影響することもあります。シニア犬は、変化に慣れるまでに時間がかかる傾向があります。
病気や服用中の薬の影響
腎臓・肝臓・心臓の病気、ホルモンの病気、腫瘍など、食欲低下につながる病気はたくさんあります。飲んでいる薬の影響で食欲が変わることもあります。
こうした原因は、血液検査などをしないと分からないことがほとんどです。気になるときは動物病院で調べてもらいましょう。
動物病院へ早めに相談したいサイン
受診のタイミングは「何時間食べていないか」だけでは決められません。食欲以外の様子も合わせて判断することが大切です。
すぐに動物病院へ連絡したい様子
- ぐったりしている、立ち上がれない
- 何度も吐く、吐いたものやうんちに血が混じる
- 水も飲めない
- 呼吸が苦しそう
時間を待たずに早めに相談したい様子
- 急に食べなくなった
- 元気がない、寝ている時間が明らかに増えた
- 嘔吐や下痢がある
- 水を飲まない、または急に水を飲む量が増えた
- 体重が減っている
- 食べたそうなのに噛めない、飲み込めない
- 口を痛がる、よだれが多い、口から出血している
これらに当てはまる場合は、何時間たったかに関係なく相談してください。
「24時間食べない」はあくまで目安のひとつ
ほかに目立った症状がなくても、丸1日(24時間)ほとんど食べない場合は相談をおすすめします。
ただし、24時間までは待ってよい、という意味ではありません。体の小さい子や持病のある子は体調を崩しやすいため、もっと早めの相談が安心です。少しずつ食べる量が減っている場合も、数日続くなら一度相談しましょう。
相談するときに伝えたいこと
次のようなことをメモしておくと、獣医師が状況をつかみやすくなります。
- いつから、どのくらい食べる量が減ったか(いつもの何割くらいか)
- 食べ方の様子(興味がない/近づくが食べない/硬いものだけ残す)
- 水を飲む量、うんち・おしっこの変化
- 体重の変化
- フードやおやつの変更、新しい薬、環境の変化
迷ったときは、まず電話で相談してみるのもひとつの方法です。
食べやすくするための工夫とおやつの考え方
動物病院で大きな問題がないと分かった場合や、獣医師から食事の工夫をすすめられた場合は、次のような方法があります。
- 人肌くらいに温める:香りが立ちやすくなります。熱すぎないよう、必ず温度を確かめてください。
- ふやかす:ドライフードをぬるま湯でやわらかくすると、噛む負担を減らせます。
- 回数を分ける:1日の量を3〜4回に分けて、1回の量を少なくします。
- 器の高さを調整する:台に乗せると、首を下げる姿勢の負担が減ります。
- 落ち着ける場所で食べる:人の出入りが少ない静かな場所を用意しましょう。
- フードを急に変えない:切り替えるときは、1週間ほどかけて少しずつ混ぜていきます。
療法食(病気の管理のために獣医師が指示する食事)を食べている子や、薬を飲んでいる子は、食事を変える前に必ず獣医師に相談してください。
おやつはあくまで「補助」として
毎日の栄養の中心は、主食となる総合栄養食(それと水だけで必要な栄養がとれるよう作られたフード)です。おやつで主食の代わりはできません。
おやつの量は「1日の摂取カロリーの10%程度まで」が一般的な目安とされています。ただし、これは健康な犬を想定した目安です。
- 持病があり療法食を食べている
- 体重管理(減量など)が必要
- 食欲が落ちていて、主食を食べる量が減っている
このような場合は、おやつを与えてよいか、どのくらいならよいかを獣医師に確認しましょう。「おやつなら食べるから」と増やすと、主食を食べなくなることもあります。
おやつを選ぶときは、硬さ(歯や顎に負担が大きすぎないか)、大きさ・厚み(小さくして与えられるか)、原材料(何が入っているか分かるか)も見ておくと安心です。
元就工房の鹿肉ジャーキーについて
元就工房の鹿肉ジャーキーは、シニアの愛犬・愛猫を飼う飼い主様の声をもとに、食べやすさを考えて薄く仕上げています。
- 小さなお子様でも手で割れるほどの薄さで、愛犬の口の大きさに合わせて小さくして与えられる
- 広島県安芸高田市の鹿を100%使用し、添加物・保存料・香料は使っていない
- 20g・40g・60gの小分けパッケージ
あくまでおやつとしての商品で、ご飯の代わりにはなりません。主食を食べない状態が続いているときは、おやつで補おうとせず、まず動物病院に相談してください。
口の中に痛みがありそうな子や、食事制限のある子に与える場合は、事前に獣医師に確認しましょう。初めて与えるときは少量から始め、体調に変化がないか様子を見てください。
商品のくわしい内容は「犬用無添加鹿肉ジャーキーのこだわり」「商品紹介」でご紹介しています。
よくある質問
Q. シニア犬がご飯を食べないのに、おやつは食べます。大丈夫?
A. 食べる意欲はあっても、ご飯の硬さや形が今の口の状態に合っていない、あるいは口の中に痛みがある可能性もあります。おやつを一時的に控えて様子を見つつ、ご飯を食べない状態が続く場合や、口を気にするしぐさがある場合は動物病院に相談しましょう。
Q. 老犬の食欲がないとき、何日くらい様子を見てもいい?
A. 「何日まで大丈夫」という決まった基準はありません。元気がない、吐く、水を飲まない・飲みすぎる、体重が減っているなど他の変化がある場合は、日数にかかわらず早めに相談してください。
Q. 食べる量が少しずつ減ってきた程度でも受診したほうがいい?
A. ゆるやかな変化でも、体重が減っている、口臭が強くなったといった変化があれば一度相談をおすすめします。定期的な健康診断のときに食事量の変化を伝えるのもよい方法です。
まとめ:シニア犬の食欲低下は年齢だけで判断しない
- シニア犬の食欲低下には、歯や口のトラブル、痛み、消化器の不調、病気などが隠れていることがある
- 「食べたくない」のか「食べたいのに食べられない」のかを観察し、記録する
- 急に食べない、元気がない、嘔吐・下痢、飲水量の変化、体重減少、噛めない・飲み込めないときは、時間を待たずに動物病院へ
- おやつは主食の代わりにならない。量は体の状態に合わせて獣医師と相談する
毎日いっしょにいる飼い主様だからこそ気づける変化があります。「いつもと違う」と感じたら、その感覚を大切にして、早めに専門家に相談してください。